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アスモ・たんぽぽ新聞168号

アスモ・たんぽぽ新聞第168号 トピック

「言葉は心」

花堂  先日、ある新聞のコラムに、このような問題とともに面白い記事が掲載されていましたので、ご紹介いたします。


 さっそくですが問題です。
・A君の身長は160cmです。
・B君の身長は165cmです。
・C君の身長は170cmです。
・D君の身長は175cmです。
・E君の身長は180cmです。

 さてC君の次に背が高いのは誰ですか?

 筆者は、「これのどこが問題なのか」さっぱりわかりませんでした。なぜならD君以外に答えが見つからないからです。しかし数人に一人、「B君」と答える人がいるそうです。「どうしてその答えになるのか」と悩んでしまったそうです。

 そこで筆者は周りの人に聞いて回ったそうです。みんな「D君」と答えますが、やっとのことで「B君」と答えた知人に出会ったのです。
 彼は「B君」以外に答えはないと自信満々に言うので、興味深々でそういう発想になる説明を聞いてみると、はじめはなかなか理解できませんでしたが、数分後やっと腑に落ちたのです。

 こういう風に考えると彼の思考が理解できたそうです。
 「E君の次に背が高い人は誰ですか?」こう考えるとD君になるのではないでしょうか。なぜか今までは「低い順」に考えていた頭が、急に「高い順」に切り替わります。実はこの問題はB君でもD君でも正解なのです。

 この事例からもわかるように、文章は、時に誤解を招くことがあり、私もメールや今はやりのSNSなど大変苦手で、何度も読み返して送るようにしています。

 このコラムには続きがあり、まさに「誤解」によって目の前が真っ暗になってしまった女優のお話です。その女優とは、若かりし頃の吉行和子さんです。

 舞台公演では、芝居の合間に演出家から注意書きのメモが回されることがあるそうです。吉行さんがある舞台に「千代」という役で出ていた時、回ってきたメモにこのように書かれていました。

 「千代、下手過ぎる!」

 本番中にそんなダメ出しをされ、吉行さんはショックのあまり、芝居後半の記憶がまったくないそうです。
 しかし本番真っただ中の女優にそんなメモを渡す演出家がいるはずがありません。問題は吉行さんの舞台での立ち位置でした。「千代、下手(しもて)過ぎる!」、それが本来の趣旨だったのです。
 この場面では、「もっと中央に」とかならよかったのですが、演出家も余裕がなかったのだということでしょうか。

 80代なかばになっても現役の女優として活躍されている吉行さん。まだまだ芸能界の下手に行かず、中央で頑張ってもらいたい、と締めくくられていました。

 日々のお仕事で、ご利用者様に対して良かれと思って言った言葉が、逆に誤解を招くこともあるかと思います。

 言葉は心を映す鏡である、とも言われるように、言葉の裏にあるその人の気持ちが、相手に透けて見えてしまうことが原因なのではないでしょうか。

 絶えず思いやりの心を持って、ご利用者様の気持ちを汲み、寄り添った対応をすることを心がければ、自然と言葉になって伝わるのではないかと思います。

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