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アスモ・たんぽぽ新聞170号

アスモ・たんぽぽ新聞第170号 トピック

「自分の時間」

花堂  先日数年ぶりに参加した同窓会でのこと、開始時間になっても数名が到着していませんでした。何人かは同窓生の携帯に電話が入り、また何人かはメールで「遅れます」と連絡が入りました。

 その時、「昔はどうしていたんだろう?」と、ふと思いました。携帯電話やスマートホンがない時代、たとえば駅で待ち合わせをして、何かの事情でどうしてもその時間に大幅に遅れてしまうなんてことは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。そんな時、待つ側も待たせる側も平常心ではいられなかったはずです。
 今の若い人には想像できないことかもしれませんが、昔は駅構内に『伝言板』がありました。そこにチョークで「先に行きます」とか「駅前の喫茶店にいます」などと書いたりしていました。遅れてきた人がそれを見てくれればいいのですが、見てくれなければ大変な結果を招くこともありました。さらに「渋谷ハチ公前」のように、連絡手段のない待ち合わせ場所の時は、デートの約束なら1時間でも待つでしょうが、ビジネスの約束であればそうはいきません。

 待ち時間も、待たされる人にとっては貴重な「自分の時間」。何分くらい待てばいいのか分かれば、その時間を有意義に使うこともできるが、分からないと、ただイライラするだけの時間になったものでした。

 ある新聞の社説に、株式会社日本生物科学という会社の社長をされており文筆家でもある執行早舟(しぎょうそうしゅう)さんという方の著書『生くる』が紹介されており、「現代人は『自分の時間』を誤解している・・・」と。
 たとえば、「仕事が忙しくて自分の時間がない」とか、「人生を時間単位で売り買いする」という発想がとんでもない誤解である、と。

 執行さんは33歳で今の事業を興しました。創業の少し前に子供が生まれ、その3か月後に妻を亡くしました。
 そんな人を見ると、多くの人は「小さな子どもを抱えながら仕事をしていくのは大変だろう」と思うでしょう。しかし、執行さんは「逆だ」と言います。「子どもがいたから事業もやってこれた。家で子どもの世話をしたり、寝顔を見たりして気力を取り戻していた。自分の時間がないと考えたことは、一度もなかった」と当時を振り返っています。
 「事業は私の時間が社会に役立っている喜びを与えてくれた。子供の存在は私が一人の人間として生きている実感を与えてくれた。事業や子育ては、自分の時間を奪うものではなく、自分の時間を有意義にしてくれるものであった」

 そしてこう断言しています。「仕事や家族との時間は『自分の時間』の代表的なものだ。人生における有意義な時間の過ごし方とは、仕事と家族に多くの時間を当てることである」と。

 世の中には様々なお仕事が存在しますが、私たちが取組む介護のお仕事は直接的に社会に役立っている喜びを与えていただけるお仕事だと思います。

 現場のヘルパーの皆さんには、日々忙しくお仕事をしていただかなければいけないことも多いですが、自分の時間を奪うお仕事ではなく、有意義にしてくれるお仕事だと前向きに捉えていただけると幸いです。
 そして少しでもそう感じていただけるように、経営者として皆さんをサポートしていきたいと思います。

アスモ・たんぽぽ新聞 過去分

2019(平成31・令和元)年 160号~ ▼
2018(平成30)年  148号~159号 ▼
2017(平成29)年  136号~147号 ▼
2016(平成28)年  124号~135号 ▼
2015(平成27)年  112号~123号 ▼
2014(平成26)年  100号~111号 ▼
2013(平成25)年  88号~99号 ▼
2012(平成24)年  76号~87号 ▼
2012(平成24)年  76号~87号 ▼
2011(平成23)年  64号~75号 ▼
2010(平成22)年  52号~63号 ▼
2009(平成21)年  40号~51号 ▼
2008(平成20)年  28号~39号 ▼
2007(平成19)年  17号~27号 ▼
2006(平成18)年  5号~16号 ▼
2005(平成17)年  創刊号~4号 ▼