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アスモ・たんぽぽ新聞182号

アスモ・たんぽぽ新聞第182号 トピック

くずかごの中の宝物

花堂  歌人で宮崎県立看護大学客員教授の伊藤一彦氏が老人介護施設で講演した際、「私も短歌を作りたい」というご高齢者の方がいて、その施設に短歌指導に行くようになります。その輪が徐々に広がり今では年に一度、全国大会が開催されるまでになりました。

 徳島県の当時80歳の女性の方の歌です。

「長生きを願う日もあり
      願わざる今宵もありてわれは老いたり」

 誰でも長生きを願います。だけど「こんなに迷惑かけるんじゃ申し訳ない」という気持ちを歌っています。
 また短歌大会で最優秀賞を受賞した東京都106歳の女性の歌です。

 「いかなことこの寂しさに耐えられず
          看護師さんの身に入りたし」

 「いかなこと」というのは、「どうしたもんだろうか。おかしなことだな」という意味だそうです。「とても寂しくて耐えられないので、そばにいる看護師さんの体の中に入ってしまいたい」と歌っています。でも実際そんなことはできませんので、「できないことを考えているなんておかしな私だな」という歌です。
 何千もの中から選ばれた作品ですが、多くの方は高齢のため、授賞式に参加することができません。この方も106歳のため本人は来られず、代わりに彼女を介護している特別養護老人ホームの職員の方が参加され、こんな話をされたそうです。

実はこの歌は106歳の彼女が書き、くずかごに捨てられていたものだそうです。それをその方がたまたま見つけ、「これは何ですか?」と聞くと、彼女は「短歌を作ったけど駄作だから捨てた」という作品だったようで す。くずかごから拾って読んで「これは素晴らしい」と思ったその方が短歌大会に応募した作品だったのです。 

 「とても寂しくて耐えられない」なんて、なかなか言葉では言えません。それをユーモアを交え、歌で表現したところが高く評価され受賞に至ったようです。

「お互いに年をとりて耳遠し
       話ちぐはぐ笑顔で笑う」

 宮崎県で当時最高齢だった、栗原ヒサさんという毎年短歌の応募をされる女性がいました。栗原ヒサさんは110歳でお亡くなりになられましたが、当時109歳のときに読まれた歌がこれです。

 お互いに耳が遠くなって言葉もあんまり通じない。話をしてもちぐはぐになってしまうので、笑うしかないという歌です。

 くずかごに捨てられていた作品に共感し表舞台に引き上げた介護士の、ご利用者に寄り添う姿に尊いものを感じます。

 長い人生を生きてこられた方々の、日々の生活で積み上げられた想いをいかにくみ取り、共感することができるかが、私たちのお仕事で最も大切なことではないでしょうか?
SDGs(持続可能な開発目標)活動報告

 本年よりスタートしましたSDGs(持続可能な開発目標)活動は、弊社の一ヶ月間のサービス量に応じて寄付活動や社会活動の原資に充てる予定になっております。
 10月の活動実績=18,875Pとなり、本年より開始いたしました累計数は、186,820Pとなりましたのでご報告させていただきます。また、具体的な活動内容の詳細につきましては、引続きアスモ新聞にてお伝えさせていただきます。

アスモ・たんぽぽ新聞 過去分

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2018(平成30)年  148号~159号 ▼
2017(平成29)年  136号~147号 ▼
2016(平成28)年  124号~135号 ▼
2015(平成27)年  112号~123号 ▼
2014(平成26)年  100号~111号 ▼
2013(平成25)年  88号~99号 ▼
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2011(平成23)年  64号~75号 ▼
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2009(平成21)年  40号~51号 ▼
2008(平成20)年  28号~39号 ▼
2007(平成19)年  17号~27号 ▼
2006(平成18)年  5号~16号 ▼
2005(平成17)年  創刊号~4号 ▼